top of page
​フリーペーパー「ナナチカ」の取材を受けさせていただきました。
ななちかロゴ.png
nanacica画像.png

お客様の前で恥をかくのは自分なんですから、

一生懸命練習してレベルアップにつながるかと思って。

 

 静岡のまちなかで吹奏楽の普及に尽力されてきた「まちなか演奏会実行委員会」。

今月6月29日(土)にARTIEで「シネマ・ウインド・コンサート」を開催します。これまでの活動や吹奏楽に対する思い、今後の展望について「まちなか演奏会実行委員会」代表の淺場さんにお話をお伺いしました。

 

まず「 まちなか演奏会実行委員会」とはどういった団体なのですか。

 

 まちなか演奏会実行委員会は2016年12月に創設いたしました。「頑張る吹奏楽部を応援します」「音楽でまちを活性化するお手伝いをします」というキャッチフレーズをずっと変えずに活動してきました。

 

どういった活動をされているのですか。

 

 具体的な内容としては演奏会プロデュース、楽器展示体験、楽器吹き方教室などの活動を行っています。2016年12月に『新静岡セノバけやき通り口』で「ウインドアンサンブルコンサート」を実施したのが最初で、その時は中学校1校、高校1校でした。その後は青葉シンボルロードに場所を移して、2020年まで毎年開催させていただきました。その時はあくまでもアンサンブル中心の演奏会を行っておりました。なぜアンサンブル中心かと申しますと、とある中学校の先生から聞いたお話しがきっかけになっています。

 吹奏楽部に入部する1年生はたいてい4月・5月に入部するのですが、吹奏楽の大きなコンクールがだいたい7月にあり、先生も3年生の先輩も皆そこ年生への指導に大きく時間を割くことができないとの内容だったんですね。そうするとこの夏のコンクールが終わってからが本当のスタートになるんですね。3年生は夏のコンクールが終わると引退してしまうので、そこからが新たな体制でのスタートとなり、1年生はここからしっかりと学ぶことができるようになるんですが、夏が終わった9月の段階で出される音はやっぱり心許ない音なんですよ。じゃあそれをどうやってまとめていこうかという話につづきます。

 

 12月にアンサンブルコンクールという冬のコンクールがありまして、そこに向けて皆で 頑張って練習していこうという感じです。

 アンサンブルって何かと申しますと、通常数人の規模で演奏するものなんですけれど、吹奏楽のアンサンブルには絶対のルールがありまして同じ楽器で同じ楽譜を演奏してはい けないというルールなんです。つまり誰かひとりサボるとバレちゃうんです。合奏はもし誰かがサボったとしても何とかごまかすことができてしまいます。

 それができないアンサンブルは相当な度胸が必要になってきます。でもその度胸がなければ吹奏楽はできない。お腹に力を込めてフーっと吹かなければいけないですから、それを鍛えるためにアンサンブルをやるんです。とくにアンサンブルのコンクールは1つの学校から2〜3チームしか出られないんですね。そうすると出られない生徒たちはやっぱりつ まらないですし、上達につながりにくくなってしまうんです。なのでこれはコンクールに出られた生徒も出られなかった生徒も全員同じステージに立とうという目標があったらい いなと考えたんです。そうすると1年生も頑張りますよね。お客様の前で恥をかくのは自分なんですから、これは一生懸命練習してレベルアップにつながるなと思って始めたのが「ウインドアンサンブルコンサート」だったんです。

 

「シネマ・ウインド・コンサート」と名称を変更したのはなぜですか?

 

 2022年七間町にARTIEが誕生し、そこに演奏会場を移させていただきました。演奏形式もアンサンブルから吹奏楽編成演奏形式は問わずに変更し、年4回の常設演奏会「シネマ・ウインド・コンサート」へと発展させました。なぜ「シネマ」かと申しますと、この演奏の地『七間町』がかつて「映画のまち」と呼ばれていたことが由来で、この地域を巻き込んだ新しい文化の創造を目指したからそれに伴い従来の学校単位の部活発表会がメインのイベントから、演奏団体単位を中学校、高校のほか、大学サークル、一般市民団体など制限をなくし、演奏形式も30名以吹奏楽編成上の合奏形式のほか、アンサンブル、ビッグバンドジャズ、キッズダンスなど管楽器を中心とした演奏であれば出演しやすくしました。しいて言えば1曲は必ず映画音楽を演奏していただくというのが新しいルールになっています。

 また楽器体験を取り入れ、未就学児を中心とした子供たちが音楽への興味関心を高める施策も展開しています。大学生ボランティアのみなさんが進んで子供たちに音だしの指導を行ってくださるので大変心強いですね。

 さらに1つ、あらかじめ曲と楽譜を指定して、当日大合奏する「フリー合奏」も注目していただきたいです。これから吹奏楽を始めたい方や、やり始めたばかりの方、しばらく吹いてこなかった方など、経験や年代も関係なく同じステージで合奏できるステージです。誰でも参加できますので、気兼ねなくご参加いただきたいですね。

 

今後の展望はどのように考えていらっしゃいますか。

 

 まずは6月29日土の「シネマ・ウインド・コンサート」を大成功させたいですね!静岡のおまちに出かけらるご予定の方はぜひARTIEにお立ちよりいただきたいです。先ほどのお話しにも出てきました「フリー合奏」ですが、今回の曲は映画「バック・トゥ・ザ・ フューチャー」でおなじみの『パワー・オブ・ラブ』になります。これがなかなかスコアが見つからず、探しに探したところ、なんとノルウェーにあることが判明!やっとの思い で取り寄せたスコアですので、当日はたくさんの方にご参加いただきたいですね。

 

 「まちかど演奏会実行委員会」の今後の展望といたしましては、未就学児童でも気軽に音楽を体感できる取り組みを行い、広く音楽文化の拡散と文化継承を試みたいと考えております。またボランティア等で演奏する側、企画運営する側の双方を体験し、地域社会への参加を促して、持続可能な地域文化活動をもとに、地域活性の課題に取り組んで参りたいと思います。

 

 

「まちなか演奏会実行委員会」

淺場岳人さん

 

PLOFILE

淺場 岳人

あさば ・ たけひと

まちなか演奏会実行委員会 代表

大里中吹奏楽部保護者会会長を経て、 楽器体験、

演奏会プロデュースする団体を立ち上げた。 好きな

曲は 「アルセナール」。 趣味は 「楽器を眺めること」

​(テキストは、原文のまま掲載しました)

制作著作:静岡オリコミ

令和6年 (2024年 )6月26日発行

このまちのアートとエンターテーメントを見つける「ナナチカ」

mamacica

bottom of page